TOYO TIRE

TOYO TIRE株式会社について

TOYO TIRE株式会社は、日本の兵庫県伊丹市に本社を置く自動車タイヤ及び部品の製造・販売企業です。1945年に設立され、以来、乗用車用タイヤだけでなく、SUVやピックアップトラック向けのライトトラックタイヤ、トラック・バス用タイヤなどを主な事業としています。売上の約90%を自動車タイヤが占めており、国内外で計43の拠点を持っています。

概要と歴史

1945年8月、東洋ゴム工業株式会社として創業し、2001年にはアメリカにて自動車用防振ゴム製品の生産・販売を開始しました。2017年に本社を大阪から兵庫県伊丹市に移転し、モビリティ分野に注力するため化工品事業を売却しました。2019年にはTOYO TIRE株式会社に商号を変更し、自動車タイヤと部品に特化した事業運営をスタートしました。この年は「第二の創業の年」と位置づけています。三菱商事との資本業務提携を2018年に結び、2022年にはセルビアに初のヨーロッパ工場を設立しました。

ブランドと製品群

TOYO TIREでは「TOYO TIRES」と「NITTO」という2つのブランドが展開されています。これらのブランドは、高性能かつ付加価値の高いタイヤを提供しており、北米や日本、ヨーロッパ、東南アジアを始めとした世界市場で人気を誇っています。特に、オフロード用タイヤの「OPEN COUNTRY」シリーズは北米のオフロードレースでも評価され、プレミアムタイヤブランド「PROXES」シリーズはニュルブルクリンク24時間レースなどでも使用されています。スタッドレスタイヤの「OBSERVE」シリーズも展開し、厳しい雪道にも対応しています。

モータースポーツへの取り組み

TOYO TIREはモータースポーツにも力を入れており、ダカールラリーやバハシリーズ、ニュルブルクリンク24時間レースに出場し、成功を収めています。また、世界各国のモビリティ関連の展示会でもブランドの認知度向上を図っています。「まだ、走ったことのない道へ。」をブランドのスローガンとして掲げ、スポンサーとして著名なスポーツチームを支援する姿勢も見られます。

主要事業所と関連会社

国内外にわたる生産拠点を持ち、仙台工場や桑名工場などの施設から、アメリカやマレーシア、中国、セルビアに至るまで様々な場所で製品が生産されています。関連会社として、TOYO TIRE HOLDINGS OF AMERICAS INC.やTOYO TIRE HOLDINGS OF EUROPE GMBHなどがあり、グローバルな展開が特徴的です。国内では株式会社トーヨータイヤジャパンが消費者向けの販売を行っています。

不祥事と改善の取り組み

TOYO TIREは過去にいくつかの不祥事にも直面しました。特に2015年には免震ゴムや防振ゴムにおいて性能データの改竄が発覚し、社会的な批判を受けました。その後、会社全体での改革を進めることにより、信頼回復に向けた取り組みを継続しています。経営陣は再発防止策を発表し、透明性の確保を目指しています。

TOYO TIRE株式会社は、今後も変化する市場環境に迅速に対応しながら、高品質な製品を通じて持続可能な成長を目指しています。

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